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噛み合わせが悪くなる5つの原因とその治療方法

投稿日:2022年11月15日 更新日:

噛み合わせが悪くてぶつかる歯と歯

こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。

「ご飯を食べるときはよく噛んで食べなさい」。子供の頃、よくこの言葉を耳にしたのではないでしょうか。

この言葉のおかげで「噛む」ということを意識される方は多いかと思いますが、歯と歯の「噛み合わせ」について意識されたことはあるでしょうか?

今回は、噛み合わせが悪くなる原因やその影響で起こること、噛み合わせの治療方法についてご紹介していきます。

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噛み合わせを悪くする5つの原因とその影響

噛み合わせが悪いといろいろと良くない影響があるということは聞いたことがあるかもしれませんが、そもそもなぜ噛み合わせは悪くなるのでしょうか。

その原因は以下のようなことが考えられます。

噛み合わせを悪くする5つの原因

噛み合わせを悪くする原因は大きく分けて5つあります。

  • 虫歯
  • 歯周病、老化
  • 遺伝
  • 子供の頃の指吸い、噛み癖
  • 食習慣

虫歯によって歯の形や歯並びが悪くなる

虫歯菌が出す酸によって歯が溶けたり、治療で歯を削ったり抜いたりすることで歯そのもの形状が変わったりして歯並びが悪くなり、噛み合わせが悪くなることがあります。

歯周病や老化によって歯並びが悪くなる

歯周病によって歯の根元が弱くなってくると歯並びが変わり、噛み合わせが悪くなることがあります。

また、老化によって歯周病のリスクは上がっていきますが、老化そのものによって歯茎が弱くなり、歯がぐらぐらして揺れるようになると、歯の向きや並びが変わり、噛み合わせが悪くなっていきます。

遺伝によって生まれつき噛み合わせが悪い

生まれつき顎の関節が弱かったり、歯並びが悪かったりと、遺伝により噛み合わせが悪い人もいます。

上あごより下あごの方が前に出ている人は噛み合わせが逆になるため、噛み合わせが悪くなります。

子供の頃の指吸い、噛み癖

幼いころに指を吸っていたり、何かを噛んでしまう癖を持っていた場合、その影響で歯が生える向きが変わってしまい、噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。

柔らかいものばかり食べる食習慣

子どもの頃から煮干しなど、固い食べ物を食べる習慣がない人は、顎の骨格が弱かったりするため、噛み合わせが悪くなる場合があります。

近年は、顎が細い人が見た目にもシュッとしていて魅力的ですが、噛み合わせの面から考えると良くないこともあります。

噛み合わせが悪いまま放置するとあごの痛みや肩こりなどにつながることもある

噛み合わせが悪いまま生活を続けていくと、いろいろな面に悪い影響が出てきます。

身体的な症状としては、あごの痛み、肩こりなどがあります。

また、あごの痛みの原因の1つとして、顎関節症が考えられます。

この症状は遺伝などによる生まれつきの人もおられますが、そのまま放置していたり、無理やり大きく口を開けたりしたときにあごに痛みが走ることもあります。

肩こりは、噛み合わせが悪いことで、頭や身体の重心が崩れて肩に負担がかかり、肩がこる場合があります。

また、身体的な症状以外にも精神的な面でも悪い影響が出る場合もあります。

噛み合わせが悪い原因が歯並びの悪さという人は、歯を見せることにコンプレックスを感じられていたりして、自分に自信が持てないなどの精神的な部分に悪い影響が出てしまう場合も考えられます。

なお、噛み合わせが良い人は奥歯を噛み合わせたときに以下のような歯の状態になります。

  • 上側の前歯が下側の前歯より少し前に出ている
  • 上下の歯と歯の間に隙間がない
  • 割り箸など真っすぐな棒状のものを横にして噛んだときに水平になる

これらはほんの一例で、他にもたくさんのチェック方法がありますので、一度確認してみるのも良いかもしれません。

原因や症状によって変わる噛み合わせの治療方法

噛み合わせの悪さの治療方法は、大きく分けると以下の2つのようなものがあります。

  • 歯並びを矯正する
  • 歯を削る

その中でも多いのは、「歯並びを矯正する」です。

歯に金属のワイヤーのようなものをつけて、少しずつ歯並びを治していきます。この方法が一番確実と考えますが、矯正には時間とお金がかかることが多いです。歯並びの状態やどの程度矯正するかによって差はあり、短ければ2~3週間、長い場合は10年以上かかることもあります。

また、食事のときも寝ているときも、治療を継続している間はずーっと歯に矯正器具を装着したままになります。食事のときに違和感があったり、味が変わったりすることもあります。

それでも矯正治療をする人は増えてきています。

「歯を削る」治療は、八重歯を削ったり、虫歯になった歯に詰め物やかぶせを行ったことで変わってしまった噛み合わせを治すために行う人が多いです。

たった1本の歯の形や向きが変わっただけでも、他の歯の形や向きが変わり、噛み合わせが悪くなってしまうことがありますので、以前は気にならなかった噛み合わせに違和感を感じ出したら、歯科医で相談した方が良いかもしれません。

悪い噛み合わせには矯正治療をお勧めします

歯の矯正治療は、時間もお金もかかるものです。また、歯に矯正器具をつけることに抵抗がある人も多いかもしれません。

歯の矯正治療を行うのは子供が多いですが、それは歯並びの悪さを気にした親が子供に行うために依頼することが多いためと考えられます。ただ、最近は子育てが落ち着いた30代の女性も増えてきているように思います。

治療に来られる人の多くは、あごの痛みなどの症状があったり、噛み合わせが良くないと感じられて噛み合わせを治したいというよりは、見た目の歯並びをキレイにしたいということを考えられていると思います。

矯正治療の開始には年齢は関係ありません。治療したいタイミングで開始することができますので、噛み合わせが悪いことで普段の生活に影響が出ている人は、治療などを考えられてもよいかもしれません。

また、マウスピースを使用した治療方法もありますが、これも有効な場合が限られていたり、治療というよりはそれ以上悪くならないような現状維持という場合もあります。

治療自体はその人の歯の状態によって変わってきますので、「こうすればいい」というものはなかなか決められませんが、気になる方はまず、歯医者による診察を受けることから考えられてはいかがでしょうか。

歯と歯を噛み合わせてみたときに、上側の歯よりも下側の歯の方が前に出る人も噛み合わせは良くない状態です。

ご自身で噛み合わせの悪さを感じられている人でも、実際にあごが痛い、肩こりがひどいなどの症状が出ていない場合は、そのまま生活していても問題がないことも多いので、何が何でも治療しなければならないということもありません。

「噛み合わせが悪い」といっても、歯並びや歯の形状が悪かったり、あごに問題があったりといろいろな原因がありますので、噛み合わせが気になる方は歯医者での診察を受けられることをお勧めします。

  • 記事の監修

吉村 佳博

「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」院長。一般診療から審美・美容まで幅広く歯に関して取り組んでいる。大阪歯科大学を卒業し、大学院では博士課程を修了。JR大阪鉄道病院に就職の後、平成7年6月に「よしむらファミリー歯科」を開院。平成18年5月には「スマイリー歯科」を開院した。

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