こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。
最近ではお子様と一緒に当院に来られる方が非常に多く、ご両親からご相談を受けることが多々ございます。
その中で、いただいたご質問の中に「赤ちゃんの虫歯予防はどうすればいいのか」というものがございました。
確かに赤ちゃんが自発的に歯磨きをすることはございませんし、予防をするとすればご両親が注意することが必要となってきます。
ではどういった予防や注意が必要になってくるのか、これからご説明させていただければと思います。
こちらの記事もあわせてお読みください。
・子どもの歯のフッ素コーティングを始める時期・効果・頻度を歯医者が解説
・子供の歯医者通いはいつから始める?|定期検診のメリットと併せて紹介
目次
赤ちゃんの虫歯を予防するために気をつけることは2つ
こちらはさきほども先述させていただきましたが、赤ちゃんが虫歯にならないためには、大人が気をつけないといけません。
では具体的に何に気をつければいいか?それは以下の2点となっています。
- 赤ちゃんの食後の歯磨き
- 赤ちゃんの食生活
赤ちゃんの歯が生え始めるのは、だいたい生後半年くらいからで、離乳食もこの頃から始められる方も多いのではないでしょうか。
いろいろなものを食べ始めるこの時期から、赤ちゃんが歯磨きの習慣と適切な食生活を身につけることが実は大切です。
赤ちゃんの食後の歯磨き
赤ちゃんは食後に歯を磨くということを知りませんので、まず、食後は歯を磨くという習慣を身につけるところから始めます。
とはいえ、赤ちゃん自身が磨くことはできませんし、まだ小さくて柔らかい歯を歯ブラシで磨くのは大人でも難しいので、ガーゼをお湯などに浸し、大人が優しく拭くことから始めるといいと思います。
毎食後にお湯に浸したガーゼで優しく拭いてあげることで、赤ちゃんにも何かを食べたら歯をキレイにするという意識がついていくと思います。
赤ちゃんの食生活
次に、赤ちゃんの食生活についてですが、基本的には甘いものを食べない限りは虫歯にはなりにくいと考えます。
しかし、糖分を含んだ食べ物は虫歯になりやすいです。
虫歯になりやすい代表的なものは以下のようなものです。
- チョコレート
- 飴
- 牛乳
もちろん、他にもたくさんあります。
虫歯にならないためにはお茶や水が一番ですが、糖分を含んだ食べ物はやはりおいしいので、甘いものを知ってしまうと欲しがるようになってしまう赤ちゃんが多いです。
親として、かわいいからダメだと分かっていても、ついついあげたくなってしまいますが、やはり赤ちゃんの将来に関わるので、極力甘いものは食べたり飲ませたりしないようにすることが大切です。
これもなかなか難しいと思いますので、虫歯になりにくい食生活を身につけるとともに、食べた後にはすぐに歯磨きをするようにするのも非常に大切です。
赤ちゃんの成長に合わせて健康な歯を保つ方法は3つ
赤ちゃんが成長するにつれて、歯も成長していきますので、虫歯にならずに健康的な歯を保つためには、以下の3点が有効です。
- 子供自身が歯磨きをして、大人が仕上げ磨きを行う
- フッ素を塗って歯をコーティングする
- キシリトールのガムを噛む
この3点を同時に行うことでより健康的な歯が保つことができると考えます。
子供自身が歯磨きをして大人が仕上げ磨きをする
生後6ヶ月~1年くらいになると、さらに歯が生えてきますので、1歳くらいから歯ブラシを使い始めると良いと思います。
歯ブラシを使用しての歯磨きも大人が優しく磨くようにしてください。
そして、3歳くらいになると、子供自身で磨く練習をして、最後は大人が仕上げ磨きをしてあげるようにすると良いです。
大人でも磨き残しはありますので、子供が一人できれいに歯を磨くことは難しいと思います。
ここでも子供に歯を磨く習慣を身につけてもらうことを念頭に置いて、虫歯にならないような歯磨きは大人がしましょう。
フッ素を塗って歯をコーティングする
歯が生えてきたときの予防としては、歯医者でフッ素を塗ることも有効です。
フッ素を塗ることで歯の表面をコーティングして汚れをつきにくくしたり、歯の質を強くする効果があるので一番いい対策と思います。
フッ素を塗るタイミングとしては、3ヶ月に1回くらいのペースで十分です。
ちなみに、フッ素は年齢に関係なく有効ですので、大人がやってもいい対策です。
キシリトール入りのガムを噛む
キシリトールには虫歯菌の増殖を防ぐ効果等があり、その成分が含まれたガムを噛むことで、虫歯の発生を抑えたり、進行を止めたりする効果もあります。
このキシリトール入りのガムを寝る前等に噛む習慣をつけることで、虫歯になりにくくなります。
ただ、キシリトールの成分を食べ過ぎると、お腹を壊すことがあったりもしますので、食べ過ぎには注意が必要です。
赤ちゃんの歯磨きに歯磨き粉はつけなくても良い
赤ちゃんの歯磨き粉には、ブリアン等、赤ちゃん専用の歯磨き粉もありますが、歯磨き粉は必ずつけなくてはいけないものではありません。
まずは、丁寧に拭き取ること、磨き残しをなくすことが大切です。
赤ちゃんが虫歯になったときの治療や対策
もし乳歯が虫歯になったとしても、永久歯に生え替わるから大丈夫なのではないか?
そう考えられたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、実は乳歯の虫歯が永久歯にも影響を与える場合があります。
乳歯が虫歯になると、以下の4つのことが発生する可能性があります。
- 乳歯は柔らかいので、虫歯の進行が早い
- 痛みが出ているとボロボロになりやすい
- 根っこまで悪くなると、次に生えてくる永久歯にも影響が出る
- 歯が1本なくるだけで、歯並びが悪くなる可能性もある
では、もし赤ちゃんが虫歯になってしまったら、どのように治療すれば良いのでしょうか。
赤ちゃんや子供の虫歯治療は、基本的には大人と同じです。
虫歯になった乳歯がグラグラしていて抜けそうな場合は、抜いてしまうこともありますが、いずれ抜ける乳歯だからといって、早い段階で抜いてしまうのは良くありません。
また、歯科医院には虫歯の進行止めがあります。
以前はこの虫歯の進行止めを歯に塗っている子供もたくさんいましたが、歯に塗ることで、歯が黒くなってしまうため、最近は見た目を気にして塗らない方がほとんどです。
赤ちゃんが虫歯になっていたら原因となる生活習慣の改善を
虫歯になっている赤ちゃんは比較的少ないと思います。
これは、赤ちゃんのときは親等の周囲の大人が気にして、きれいにしていることが多いためだと思いますが、逆に、赤ちゃんや幼い子供の歯が虫歯でボロボロの場合は、虐待や放置などをされていて親が面倒を見ていない可能性も考えられます。
また新米のお母さんなど、お子様の歯で悩んでる方はたくさんいらっしゃいます。
どうすればいいのか、赤ちゃんの虫歯の治療や予防方法が気になる方はまずはかかりつけの歯医者へご相談してみてください。
大阪での赤ちゃんの虫歯についてのご相談はスマイリー歯科でも伺っております。
些細なことから大変なことになるのが虫歯です。
大切なお子様のためにもしっかりと歯を大切にしていきたいですね。