こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。
新型コロナウイルス感染対策のために、日中もマスクをつけて過ごすようになりました。
そのため、日中もマスクがつけられる、外出も抑制されていることから、この状況をうまく利用してこの際に口元を綺麗にしよう、という方が増えています。
その中の1つとして、ラミネートベニアをご検討の方が増えています。今回はラミネートベニア法についてふれていきます。
目次
ラミネートベニアとは
ラミネートベニアとは、歯の表面だけを少しだけ削り、薄く形を整えたセラミックなどでできた素材を歯に貼り付けることで、見た目の回復をする治療です。
使い続けると剥がれてしまうのでは?との質問もよく受けますが、現在では治療技術が進み、ベニアそのものの強度が向上し、接着剤の耐久性も改善しています。
より長く、安全性が高いラミネートベニアが利用できる環境が整っています。
ラミネートベニア治療のメリット
ラミネートベニアで歯を治療するメリットには、以下のようなものがあります。
1)歯の色を白くすることができます。
歯の着色、変色が気になる方で、歯の汚れを除去しても解決しない場合には、歯そのものの色を変える必要があります。
その時にラミネートベニアで歯の色を改善させることができる場合があります。
最近ではガラスでできたセラミック、ジルコニアなど、ラミネートベニアに使用する素材の選択肢も増えており、患者さんの希望する色調に近い仕上がりにもっていくことも可能になりました。
2)歯の形を簡単に整えることができます
貼り付けるラミネートベニアの形は、ある程度の範囲で自由に設計できます。
歯の自然な形として口もとと調和するよう、かつ耐久性なども考慮した形に仕上げることで、歯の見た目の形を整えます。
3)歯並びを短期間で調整できます
前歯の歯並びが乱れていて矯正治療では費用と時間がかかってしまう場合、歯の移動が少なくて済むような場合では、矯正治療ではなく、ラミネートベニアで治療することも1案です。
歯の形を整えて歯並びを改善させることが可能です。矯正治療と比べて短期間で、かつ費用も安くできます。
4)1本の歯から治療できます
矯正治療は数本の歯に対して移動をかけて歯並びを整えますが、ラミネートベニアは手を加えたい歯だけを中心に治療することも可能です。
5)抜歯が不要で、自分の歯が残せます
歯を抜く処置はとても怖いと思います、また取り返しのつかない、いわば最終手段の治療です。
ラミネートベニアでは土台の歯を残した治療ですので、抜歯は不要です。また、ラミネートベニアはエナメル質の部分を削るため、かぶせものをする場合に比べて歯を削る量が少なく済みます。
6)きれいな歯が長持ちします
ラミネートベニアの素材であるセラミックは、陶器と同じように丁寧に扱うことで、その色と形が長持ちする見栄えの良い素材です。咬み合わせなどをしっかり調整するようなメンテナンスが必要です。
ラミネートベニア治療のデメリット
大きく3つあります。
1)歯を削ります。
削る量もかぶせ物ほどではありませんが、やはり天然の歯にダメージを与えることには変わりません。自分の歯のエナメル質を削って、土台の形を調整する必要があります。
虫歯のような病気にかかっている歯ではなく、健康な歯を削ることに抵抗感を持たれる方も多いです。歯を削ることそのものに抵抗感をお持ちの方は、矯正治療など別の治療法を検討する必要があります。
2)自費治療です
ラミネートベニアは、歯の形や白さといった審美性についての治療ですので、病気に対する治療ではありません。そのため保険診療はできず、全て自由診療となります。
ラミネートベニアにかかる費用は、歯科医院によって料金は変わりますが、おおよそ1本につき10万円~15万円が相場と考えておくといいでしょう。
これよりあまりにも金額が安い歯科医院は、ラミネートベニア治療についての経験が浅い、削る量が少なすぎたり、使用する材質になんらかの問題があるなど、安くする理由があるものと考えましょう。
詳細はかかりつけの歯科医院で事前にご相談ください。
3)破折すると、やりかえが必要になります。
貼り付けるラミネートベニアは、その形、質感、色調といった1つ1つがオーダーメードの治療です。これが一部欠けたりした場合、修復する方法はなく、やりかえとなります。
あまりにも短期間で破折する場合は、当初の形に問題があるなど、歯科医院側の責任もあるかもしれません。
また、一定期間で保証をする歯科医院もあります。詳細については、治療開始前に歯科医院で相談して確認しておきましょう。