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痛み止めで放置していた虫歯が原因で起こりうる最悪の事態

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痛み止めで放置していた虫歯が原因で起こりうる最悪の事態

こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。

虫歯が痛い、でもなかなか仕事を休めない、休日や夜間のため歯科医院が開いていない、という経験をされた方がおられるかと思います。その時は、痛み止めを飲んでとりあえずその時をやり過ごすのですが、原因を残した状態ですので、虫歯があるうちは長期間、痛み止めを飲む方がおられます。

お口は喉に近いことや、上方は目の横あたりまで、下方は首を経由して心臓周囲にまで広がる危険性があります。痛み止めを飲むだけで経過観察を続けるとどうなるかについて、みていきます。

1、痛み止めによる胃の痛み、胃潰瘍

痛み止めで注意しなければいけないことは、副作用として胃を痛めることが多いことです。短期間、数回の内服程度は問題ではありません。

しかしきめられた用法であっても特に長期間の内服となると、胃を痛める危険性が出てきます。胃の痛みや不快感などで気付いたり、吐血や下血で気づくこともあります。

2、虫歯で歯を失う

虫歯を早期発見・早期治療を行えば、歯を残せる可能性は十分あると思います。しかし、痛み止めで長期間治療をしないでいると、歯がどんどん虫歯で崩壊していきます。ついには、根っこだけになってしまって、差し歯にもできない、という状況になると、抜歯するしかありません。

こうならないよう、年に数回のメンテナンスを受けて、未然に防ぐことが必要です。虫歯の治療となると、短期間のうちに数回〜十数回の通院が必要になりますが、定期的なメンテナンスは年に数回だけです。

きつい思いしないどころか、歯石除去などでお口の中もきれいに保つことができます。このことから定期的なメンテナンスを受けるようにすることが、治療費どころか通院に必要な時間も節約できるという点で、実は非常にお得なのです。

3、歯の周囲が腫れる

虫歯によって歯の周囲などにプラークがたまると、歯肉に炎症がおきます。また、歯周病がある歯の場合は、歯の周囲の骨が溶けている状況にこの歯肉炎が重なると、歯の周囲全体に細菌が広がり、炎症によって歯の周囲全体が腫れることになります。

一方、虫歯が神経の空間(歯髄)に到達し、この歯髄の空間をつたって歯の根の先端にまで炎症が波及すると、歯の根の先端に膿の袋(のう胞)を作ることがあります。こののう胞は直接取りに行く手術が必要な場合があります。

4、ちく膿になる

鼻の外側かつ目の下のエリアには、上がく洞という空洞があります。上あごの小臼歯、大臼歯の根の尖端はこの近くにあります。2ののう胞が上あごの臼歯部にできると、その上にある上がく洞に炎症が広がります。上がく洞に膿がたまると、いわゆる「ちく膿」という症状です。

治療は、まず原因となった歯の治療です。根の先端を除去する場合や、抜歯せざるを得ないことが多いです。原因を除去してもちく膿が残る場合は、耳鼻咽喉科の先生と連携して、抗菌薬の長期投与(数ヶ月)や、全身麻酔下で鼻からの内視鏡で膿が鼻に抜けるよう出口を作るような手術をする場合もあります。

5、あごの周囲が腫れる

2、の炎症が拡大すると、上あごは目の下の周囲、下あごの歯では下あご全体に腫れが広がる場合があります。お口の中の切開だけで済めばいいですが、時にあごや首の皮膚に切開をし、膿の出口を作ることがあります。

炎症の拡大により体力が低下し、体がきつくなる場合があります。そのため横になって寝て過ごす時間が長くなります。この姿勢が原因で、下あごが原因の腫れは噛む筋肉周囲のすき間、側頭筋の周囲にあるすき間を通って、目の横の高さにまで広がる場合があります。全身麻酔で耳の上に切開を入れて、膿の出口を作る処置が必要になります。

6、気道周囲に腫れが広がる

下あごの炎症では、すぐ近くに喉があり、周囲に沿った「すき間」があります。このすき間は気道や食道の周囲、そして心臓の周囲まで繋がります。

炎症が下あごだけでなく、この喉の周囲に炎症が広がると、気道を圧迫する危険性が多分にあります。これは呼吸、ひいては命に関わる状態です。緊急時には気管挿管を行なったり、気管切開を行なって気道を確保する場合があります。

7、心臓の周囲まで広がる

気道周囲の腫れ(炎症)が心臓周囲まで到達すると、いよいよ生命の危機にかかわります。呼吸器外科などの先生に急いで相談し、胸部に膿の出口を作るような手術を行います。

8、まとめ

虫歯を放置した場合、痛み止めによる副作用での胃潰瘍を始め、歯を失うどころか、命の危険に及ぶようなかなり危険な状況のものまで、かなり広範囲に症状が出ます。

しかもそれは短期間に進行する場合もありますので、早急に歯科医院、医療機関を受診することが必要です。また、このようなトラブルを避けるためには、実は定期的なメンテナンスが一番時間も費用も効率がいいと言えます。

今治療すべき虫歯がある方は、なるべく早めに原因の治療を受けましょう。

  • 記事の監修

吉村 佳博

「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」院長。一般診療から審美・美容まで幅広く歯に関して取り組んでいる。大阪歯科大学を卒業し、大学院では博士課程を修了。JR大阪鉄道病院に就職の後、平成7年6月に「よしむらファミリー歯科」を開院。平成18年5月には「スマイリー歯科」を開院した。

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