こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。
歯を白く綺麗にしたいというのは、以前から皆さんの関心事です。
近年はコロナウイルスの流行のためにマスクをする機会が増えてきましたが、以前ではマスクができなかった接客業などもコロナ対策として日中、仕事中にマスクをすることが可能になりました。そのため、口元のエステや歯列矯正をする方が増えています。
エステの1つとして、歯のホワイトニングを相談される方が増えています。その中には、市販のホワイトニング剤を使って自宅でしていたものの、思ったほど白くならなかった、という相談を受けるようになってきました。今回は歯のホワイトニングについて、その違いに注目して見ていきます。
目次
1、ホワイトニングには大きく3つの方法があります。
歯のホワイトニングには、大きく3つの方法があります。
1)自宅でのホワイトニング
市販の歯磨き粉でもホワイトニングを強化したものが増えてきました。
歯の表面の汚れのステインを除去したり、歯を白くする成分などを配合していたりはしますが、自宅で安全に使えるような薬剤しか認可されていませんので、ホワイトニングの最初のステップとしてはいいのですが、ご自身が思ったほどの効果が得られないことが多いでしょう。
2)エステサロンでのホワイトニング
ここでいうエステサロンとは、常勤の歯科医師は置かずにホワイトニングができる施設を指します。光照射器などの操作方法をスタッフが説明し、お客さん自身が操作するというシステムがほとんどです。
光照射器など個人で購入するには高価でちょっと手が出ないような器械を使うホワイトニングや、分割ポリリン酸といった一般の方では購入しにくいような歯を白くする薬剤を使ったりします。他人から見える前歯の部分だけ、といった気軽なプチホワイトニングなどをすることができます。
3)歯科医院でのホワイトニング
歯科医院でのホワイトニングは、歯科医師専用の薬剤を使ったホワイトニングだけではありません。
まずは歯の表面に付着した汚れを落とします。これだけでもかなり白くすることができ、天然の歯の色調と言えるレベルまで戻すことも可能です。その状態からどのようなホワイトニングを進めるかを検討します。
歯の神経が死んでしまったことによる歯の変色や、いわゆる差し歯など被せ物を白くする場合には、ラミネートベニアや被せ物のやりかえが必要な場合があります。
天然歯の場合のホワイトニングには3つの方法があります。
・オフィスホワイトニング
歯科医院で行うホワイトニングの中で、最もよく行われている方法です。歯科医師が薬剤を管理して使用するため、有効成分の濃度が高い薬剤を使えます。そのため、早く歯を白くできます。ただし、後戻りもありますし、他の方法に比べて白さの維持についてはそれほど長続きはしません。
・ホームホワイトニング
文字通り、自宅で行うホワイトニングです。歯科医院で歯型をとってマウスピースを作成し、そのマウスピースの内側にホワイトニングの薬剤を入れて、1日2時間程度、マウスピースを装着します。
オフィスホワイトニングと同じ薬剤を使用することもありますが、安全性を考えて、有効薬剤の濃度や少し低めになっています。
歯が白くなるまで時間がかかりますが、しっかりと薬剤が浸透するので、オフィスホワイトニングに比べて白さを長く維持することができます。
・デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法です。効果で比較すれば3つの中で最も優れています。それぞれのホワイトニングの長所を活かすため、早く歯が白くなるだけでなく、白さを長期間維持することもできます。
2、それぞれでホワイトニングに使える薬剤が違う
自宅、エステサロン、歯科医院、それぞれの違いは、使える薬剤や方法が違うことです。
自宅でできるホワイトニングは、ドラッグストアやインターネット通販で購入できる程度の薬剤しか使えません。ネットで探すと多くの商品がヒットし、どれがいいのか迷います。また口コミもどこまで信用できるのか、など判断材料に悩むでしょう。
エステサロンになると、光照射器など専用の機材がありますので、自宅では使えないようなホワイトニング専用の薬剤の使える範囲が広がります。
そして歯科医院で使うホワイトニング剤には、過酸化水素や過酸化尿素が含まれています。これらは法律上劇物として扱われますので、歯科医師の指導・管理の下でないと使えません。また、薬剤を使う以外の方法で歯を白くすることも可能となります。
3、歯を白くしたい場合はどうすればいいか
色々方法を述べましたが、まずは市販のホワイトニング効果をうたう歯磨き粉を使ってブラッシングをしてみましょう。その効果を見つつ、歯科医院で自分にあったホワイトニング方法を相談してみましょう。その中で、エステサロンでもいいのか、他のホワイトニング方法を検討すべきなのかも相談してみましょう。