歯のホワイトニングは、現在幅広い層から注目を集めています。
スウェーデンやアメリカなどのオーラルケア先進国と比較すると、日本はオーラルケアの後進国と言われることがありますが、近年は若い方を中心にホワイトニングの意識が高まりつつあるようです。
そこで気になるのは、「誰でも歯のホワイトニングはすぐにできるの?」という点です。
結論から述べますと、すべての方がすぐにホワイトニングを始められるわけではなく、体質や歯の状態によってはホワイトニングできない方もいます。
今回の記事では、ホワイトニング前に検査を行ったうえで、すぐにホワイトニングはできないと判断される方、そしてホワイトニングは不可能だと判断される方について、お話していきます。
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・大阪でホワイトニングする歯医者の選び方 | スマイリー歯科の強み
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目次
歯のホワイトニングを"すぐには"できない方
- 虫歯の方
- 歯周病の方
- 妊娠中の方
- 成長期にあたる方(中学生くらいまで)
当院スマイリー歯科が、事前検査の結果「すぐにホワイトニングをしない方がいい」と判断するのは、上記の条件に当てはまる方です。
以下の項目で、それぞれどういった理由でホワイトニングの施術を待つ必要があるのかを簡単に説明しました。
虫歯や歯周病の方は治療を優先している
事前検査の結果、虫歯や歯周病が見つかった方は、まずはそれらの症状を改善してから、ホワイトニングを始めることが推奨されます。
歯や歯茎が弱っている状態でホワイトニング用の薬剤を使用すると、患部に薬剤がしみて痛み、症状が悪化する可能性があるためです。
歯の見た目が白くキレイになっても、虫歯や歯周病が進んで歯を失うことになっては意味がありませんので、ホワイトニングよりも虫歯や歯周病の治療が優先です。
医学的根拠は無いが、妊娠中の方はホワイトニングを避けてもらっている
当院スマイリー歯科の場合、妊娠中の方はホワイトニングを避けてもらっています。
他の歯科医院でも、同じような方針をとられていることが多いです。
"ホワイトニングはお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼす"という、医学的な根拠がある訳ではありません。
しかし逆に、安全性が確立されている訳でもないため、念のために妊娠中の方にホワイトニングを行うことは避けた方がいいと考えられています。
胎児の発育にホワイトニングが影響を及ぼすのか、現状はっきり分かっていないことも懸念点ですが、仮に将来安全性が確立されたとしても、妊娠中の方への身体の負担やストレスはできるだけ少ない方がいいことは確かです。
赤ちゃんが生まれて、産後の身体の調子も戻って、気持ちにも少し余裕が出てから、歯のホワイトニングを始められた方がいいと思います。
歯が発達している成長期は、ホワイトニングを避けた方が良い
個人差があるので一概に「○○歳まで」とは言えないのですが、身長や体重が日々増えているなど、成長期の途中にある方はホワイトニングを始めるのはまだ早いと判断されます。
だいたい中学生くらいまでは、身長や体重と共に歯や歯茎、顎の骨も発達していきます。
成長時期にある歯にホワイトニングの薬剤を使用した場合、歯や歯茎などの発達に何らかの影響を及ぼすかもしれません。
歯の健全な発達を邪魔しないように、成長期の方のホワイトニングは、当院では避けていただいています。
歯のホワイトニングを始めることに適したタイミングは、18歳から25歳くらいの間です。
成長期を過ぎるまでは、歯が本来の象牙質の色よりも黄ばんでこないように、適切なオーラルケアを行うことに努めましょう。
歯のホワイトニングが不可能な方
- ホワイトニングの薬剤を分解できない方
- 知覚過敏の症状が酷い方
ここまで取り上げた事例のように、"時期を見ればホワイトニングができるようになる"のではなく、少数ですが"歯のホワイトニングを避けなくてはいけない"方もいらっしゃいます。
それは、上記2つの条件のいずれかに該当される方です。
【1】ホワイトニングの薬剤を分解できない方
事前の診断で、ホワイトニングの薬剤に対してアレルギーがあること、あるいはホワイトニングの薬剤を分解できない体質であることが分かった場合、歯のホワイトニングを行うことができません。
「ホワイトニングの薬剤を分解できないってどういうこと?」と疑問を持たれる方も多いかと思いますので、簡単に説明しましょう。
ホワイトニングの薬剤には、過酸化水素という成分が含まれています。過酸化水素は、漂白剤や殺菌剤に利用される成分です。
多くの方は、この過酸化水素を体に無害な"酸素"と"水"に分解することができる、「カタラーゼ酵素」を持っているので、過酸化水素が含まれているホワイトニング薬剤を使用しても、過酸化水素の悪影響を受けません。
しかし、まれにカタラーゼを持たない、または著しく不足している"無カタラーゼ症"の方がいます。
無カタラーゼ症の方が、ホワイトニング剤を飲み込んだ場合、過酸化水素が酸素と水に分解されず、そのまま体内に入ることになります。
過酸化水素は漂白や殺菌作用のある成分ですので、分解されないまま体内に入ると潰瘍性壊死などの危険な疾患を引き起こす可能性があります。
「ケガをしたときにオキシドールを傷口につけても、シュワシュワ泡が立たない」という体質ではありませんか?
このような方は、無カタラーゼ症の疑いがありますので、必ず医師に相談して下さい。
【2】知覚過敏の症状が酷い方
知覚過敏の症状が酷い方は、ホワイトニングを行うことができません。
「どの程度知覚過敏が酷いとホワイトニングができないのか」、その基準はホワイトニング薬剤の濃度にあります。
ホワイトニングの薬剤の濃度は、1人1人の歯の状態に合わせて調整することが可能です。
ホワイトニングの薬剤をもっとも薄くした状態でも、歯に痛みを感じる方の場合は、ホワイトニングの施術自体が向きません。
ホワイトニングの薬剤で痛みを感じる場合は我慢せずに、主治医に申し出て下さい。
⇒ ホワイトニングの薬剤の濃度について詳しく知りたい方はコチラ
※「ホワイトニングで歯が痛いと感じた人へ」のコラムへリンクしています。
まとめ
当院「スマイリー歯科」では、歯がホワイトニングに適している状態かどうか、きちんと検査をしてから施術を行います。
虫歯や歯周病などは早期発見・早期治療が第一ですので、もしもホワイトニング前の検査で異常が見つかれば、それらの治療・改善を優先させていただきます。
また、ホワイトニングの施術前にはレントゲン撮影を行い、ホワイトニングの薬剤を使用しても白くすることができない「神経が死んでしまっている歯」や「被せ物の歯」がある位置を把握します。
この記事で取り上げた内容以外でも、「自分は○○なんだけど、ホワイトニングはできるのかな?」と不安に思うことがありましたら、お気軽にご相談をいただければ、丁寧にお答えいたします。
大阪で歯のホワイトニングを行うならスマイリー歯科にお任せください。