すべての歯に幸せを届けるデンタル情報・歯科メディアのHA!PPY (ハッピー)です。スマイリー歯科の院長である吉村 佳博氏の監修の元、サイトを運営しております。歯に関するお悩みなども気軽にお問い合わせください。

口臭が気になる…原因は舌にあるって本当?その原因を徹底解明!

投稿日:2023年4月13日 更新日:

口臭の原因は舌にある?

こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。

よく、明日のことを気にしてニンニクを控える、という方も多くいらっしゃると思います。

しかし、その口臭は本当にニンニクによるものでしょうか?もちろんニンニクの影響はかなりあると思いますが、ニンニクを食べていないのに口臭がしてしまうことがあるかもしれません。

口臭にはさまざまな原因があり、食事に気を付けることももちろん大切ですが、口臭の原因はほとんどが口の中なんです。

最も知られる原因として、虫歯や歯周病などが挙げられますが、意外と舌の汚れや唾液の分泌量が深く関係している事はご存知でしたか?

こちらの記事もあわせてお読みください。
口臭予防には舌クリーナーでの舌磨きがおすすめ
歯槽膿漏だから口臭がするとは限らない!?ホントの口臭の原因

口臭の原因にもなる「舌苔」とは

「舌苔(ぜったい)」というものがあるのですが、あまり聞き慣れない言葉だと存じます。

鏡の前で、舌を出してみてください。表面に白いものがたくさんついているという方はいらっしゃいますでしょうか。

舌の表面についているこの白いものは、食べかすなどの頑固な細菌が集まってできた固まりのことで、これを「舌苔」といいます。

先ほど口臭の原因はほとんどが口の中からという話をしましたが、舌苔は、口内の口臭の原因の7.8割を占めています。というのも、この舌苔は前述したように、たくさんの細菌が集まっています。

その数およそ5000億個と、途方も無い数の多さですが、わかりやすく言えば肛門よりも細菌が多くなっています。

それだけで、この舌苔がどれだけ影響を及ぼしているのかが分かると思います。舌が必要以上に白い方は、早急に治療を行いましょう。

舌苔の原因をさらに高める「ドライマウス」とは

舌苔は誰しもがなり得るものです。というのも舌苔は、少しの暴飲暴食や睡眠不足、さらにストレスなどでも、一時的に、簡単に起こるものだからです。

一時的な舌苔は貧血や冷え性などの方にも多く、舌の全体がうっすらと白くなる症状が多く見られます。

しかし、ハッキリとその白さがわかるほど厚みのある舌苔の方は、「ドライマウス」が原因かもしれません。

ドライマウスとは、さまざまな原因で唾液の分泌量が減少して、口の中が乾燥してしまう病気です。

このドライマウスは、加齢によって唾液の分泌量が減る事がひとつの原因として考えられ、年配の方によく見られます。

しかし、その他の病気による症状、もしくは服用している薬の副作用である可能性も考えられます。

さらに最も考えられるのが「ストレス」です。ストレスも唾液の分泌量を低下させる厄介なもので、年齢は関係ありません。

このドライマウスは、意外と自分では気付かなかったという方も少なくありません。

症状が重くなってから気付く前に、予めドライマウスの症状を知識として頭に入れておくことは、早期発見において最も重要であると言えます。

さらに、緊張したり、女性であれば妊娠中や月経でホルモンに影響され、唾液の分泌量が少なくなって口臭が強くなる場合もあります。

これらは「生理的口臭」と呼ばれており、誰しもがなり得るものなので、心配したり悩む必要はありません。

ホームケアから始まる「舌苔」予防の基本

舌苔や口臭が起きてしまう原因

舌苔や口臭が起きてしまう原因は、たくさんあります。まず最も考えられるのはドライマウスですが、このドライマウスにもさまざまな原因があります。

ただし、ドライマウスはストレスが最も考えられる病気ですが、ドライマウスにはならなくても、ストレスによる喫煙や飲酒、また睡眠不足や内科疾患なども舌苔には大きく関わってきますので、ストレスを溜めないように適度にリラックスをする事が大切です。

また、水分摂取が少ないのも原因として考えられます。体の中の水分量が低下してしまう事で、唾液の分泌量も低下してしまうからです。

さらに、睡眠中の口呼吸も考えられます。これは、いびきをよくかくという方に多いものです。

口呼吸は口内を乾燥させます。口内が乾燥すると、舌のみならず喉にまで細菌が増えてしまい、舌苔が起こりやすくなります。

朝起きたとき、自分の口臭がやけに酷いと感じる方はいらっしゃいますか?そんな方は、睡眠中に無意識のうちに口呼吸をしてしまっているかもしれません。

普段の生活習慣を見直そう

この舌苔ケアは、普段の生活習慣を見直すだけでもかなりの効果を感じる事が出来ます。先ほどご紹介した原因から、行える対策についてご紹介します。

舌苔になりやすい人の特徴として

  • ストレスをよくため込んでしまう方
  • 水分をあまり摂取しない方
  • 睡眠時も含め口呼吸をしてしまう方

これら3つがあります。この3つのうち1つでも当てはまっていれば、舌が白くなる原因を作ってしまっているという事になります。

ストレスをため込んでしまう方は、適度にリラックスをする事が大切です。

水分をあまり摂取しない方は、喉の渇きを感じていなくてもしっかり水分を補給する事が望まれます。

口呼吸をしてしまうという方は舌の位置に気を付けてください。睡眠時は、上を向いて寝ると気道がつまりやすくなり、いびきの原因になるので、横を向いて寝る事で改善されます。

また、喫煙者の方は舌の奥側が黄色くなってしまい、厚い舌苔が出来やすくなりますので、気になる方はしばらくタバコを控える事が大切です。

最速最短で舌のケアを行いたいなら

舌苔を予防するためには、舌のケアをきちんと行わなければなりません。

舌苔が気になるという方は、舌専用のブラシやジェルもありますので、一度使用してみてはいかがでしょうか。

ただし、専用器具を使用した舌の清掃は朝の歯磨き前に数回清掃しなければなりません。基本的に1日1回が原則ですが、定期的に行わなければ安定した効果は感じられないでしょう。

歯医者では、舌のクリーニングを行っているところもあります。しっかりした専用器具を用いて行うクリーニングなので、その即効性は非常に高く、一度のクリーニングでも、これまでに体験したことのない感触を体験出来るでしょう。

いつまでも自信を持って綺麗な色の舌を保ち続けたいのであれば、自宅で行える舌のケアを毎日行いながら、数ヶ月に一度歯医者に通い、舌のクリーニングを行うことがオススメです。

正常な舌の色は綺麗なピンク色だと認識している方もいますが、正常な舌の色というのは淡い紅色のようなもので、ほんの少し白みがかった色になっています。

少しの白さでも気になって過度な舌磨きを行ってしまうと、舌が傷付き、細菌にとっては絶好のえじきとなってしまいますので、気を付けておきましょう。

人によって個人差はありますが、厚みがかった舌苔を放置していると、味覚障害を起こし、常に口が苦く感じるようになってしまいます。

また、重度の舌苔であれば、他の病気のひとつの症状である可能性が高いので、気になる方はお医者さんに相談してみても良いでしょう。

舌の表面の白さや口臭が気になっている方は、一度歯医者さんにて舌のクリーニングを行ってみてはいかがでしょうか。原因となっている病気を突き止め、口臭を抑えます。

ただし、内科的な口臭やストレスによる口臭など、歯医者さんでは治療が行えない口臭のケースもありますので、予め覚えておきましょう。

  • B!