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20代なのに歯を磨いているときに常に出血してしまうのは手遅れ?

投稿日:2021年4月2日 更新日:

こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。

若い方であっても、毎日歯磨きをしている、もしくは毎食後に歯磨きしているのに、なぜか歯ぐきから出血する、と相談を受けることがあります。なぜ出血するのかを見ていきます。

1、まず、手遅れではないかもしれません

歯肉から出血する原因にはいくつか考えられます。一番多いのは歯磨きの仕方、方法が間違っていることが挙げられます。

出血も歯磨きの時だけで、それ以外の時は出血しない場合はこれに当てはまることが多いです。

次に多いのは歯肉炎・歯周病(歯槽膿漏)が起きているときにも出血がよく見られます。歯肉炎・歯周炎のなる原因は様々で、その原因除去で改善する可能性があります。

このように、出血していると気づいたら、早めに歯科医院を受診し、歯科医師、歯科衛生士に相談してみましょう。

2、硬い毛の歯ブラシで歯肉をこすっている

スーパーやドラッグストアで歯ブラシのコーナーを見てみると、様々なタイプの歯ブラシが多数販売されています。

ヘッドの大きいものから小さいもの、ワンタフトと呼ばれる毛束の小さい歯ブラシなど、様々あります。それらをよく見てみると、ブラシの毛の硬さにも様々で、主に「かため、ふつう、やわらかい」の3種類があります。

このブラシの毛の硬さは、使う方それぞれのお口の状態によって使い分けます。

歯ぐきが健康である方は「ふつう」の硬さでいいと思いますし、腕の力が弱い方は「かため」を、逆に力強く磨いてしまう方は「やわらかめ」を選ぶことが多いです。

どの歯ブラシをどのように使うかは各自それぞれ異なります。この分野について歯科医師、歯科衛生士に相談すると、一番ふさわしい歯ブラシを教えてもらうことができます。

3、歯磨きの方法が間違っている

歯磨きの方法はいくつかあります。ただやみくもに歯ブラシをゴシゴシと歯に当てるのではありません。

前歯の場合と奥歯の場合、磨くべきところに応じた歯ブラシの当てる方向および角度、歯ブラシの動かし方など、様々です。

特に、利き腕がどちらかによっては、歯ブラシへの力のかかり具合が異なるため、強く磨いてしまう側と、おろそかになってしまう側が出てきますし、前歯は見やすい場所なので丁寧に磨きますが、奥歯は見えないこともあって大きなストロークでゴシゴシと力を入れて磨く、という方も多いのではないでしょうか?

歯磨きの仕方についても歯科医師、歯科衛生士に相談してみてください。磨き残しを赤く染め出し液で確認し、その磨き残しをしっかり除去できる歯磨き方法を教えてもらえます。

4、歯肉炎・歯周炎が起きている

歯肉炎・歯周炎が起きる原因には様々な要因があり、しかも複数が重なって起きている場合があります。一番多いのは歯磨きの回数と歯磨きの仕方によるものですが、咬み合わせの問題でも起きます。

くいしばりのように特定の歯に強く当たり続ける状況が続くと、歯肉炎が起き、長期間になると歯周炎になります。歯ぎしりのように歯を支える歯肉を左右に揺さぶる力が歯にかかると歯周炎になります。

咬み合わせの治療、調整を行うことで原因を除去し、症状は進行してしまった歯周病については、それ以上の悪化を食いとめる歯周病治療、もしくは失った組織を再生させる再生療法を行うこともあります。

詳しくは、かかりつけの歯科医院で相談し、今後の治療方針については、治療の開始前にしっかり確認をしておきましょう。

5、実は白血病などの血液の疾患が隠れていることも

出血が続く場合はまず歯科医院に行くと思います。

しかし上記のような歯肉炎や歯周病などの疾患がなさそう、もしくはそれだけでは説明できないような出血が続く場合は、血液検査が必要ですので、すぐに近くの内科を受診しましょう。

もしくはその歯科医院から大きな病院に紹介してもらいましょう。

血液検査では白血球数とそのうちわけ、赤血球数、血小板数、血液の固まる能力(凝固能)、そして普段見られないような細胞が血液中に出現していないかを確認します。数値の異常によっては血液内科などの専門外来に紹介され、さらに詳しい検査が行われます。

歯科治療で出血がなかなか止まらず、詳しく検査をすると白血病が判明し、その治療することで出血が改善したという事例がいくつもあります。気になる場合は歯科医院か内科で相談してみましょう。

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