こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。
歯をできるだけ長く持たせたい、というのは皆さんの希望の1つかと思います。普段の生活において、何を見直したらいいのでしょうか?
歯の寿命に関係する生活習慣についてチェックすべきポイントをそれぞれ見ていきます。
見直すべき生活習慣のポイント
1)タバコを吸う
圧倒的にお口に悪影響を与えるのは喫煙です。
最近では加熱タバコ(無煙タバコ)が増えてきています。煙が出ないために影響が無さそうに見えますが、有害物質が多量に含まれることには変わらず、歯には汚れが付着し、歯を支える骨には炎症を起こし、歯ぐきに対しては血流障害をもたらします。
2)歯磨きをせず寝る、寝てしまう
食事をすると、気持ちよくなって眠くなる方が多いかと思います。
食事をすると食べかすがお口の中に残ったままになりますので、プラークが付着して徐々に歯石となります。虫歯も増えます。また、口臭も悪化します。
3)間食をする、間食が多い
間食すると、お口の中のペーハーが酸性に傾きます。これは、食べかすにお口の中の細菌がとりつき、栄養素として酸を作り出します。この酸が多く、また長い時間お口の中にあると、歯を溶かし、虫歯になりやすくなります。
間食の回数を減らすこと、そして間食をしたら歯磨きもセットであると考えましょう。
4)砂糖入りの飴、ガム、飲み物をよく飲む
これも3)と同じ理由ですが、砂糖はお口の中の細菌にとって大好物です。お口の中にいる細菌が砂糖を栄養素として酸を作り出します。
5)酸っぱいもの、炭酸飲料をよく摂取する
酸性の食べ物や飲み物は、歯の成分の1つであるカルシウムを溶かし出す作用があります。歯が溶けることで虫歯のリスクが上がり、知覚過敏なども起きやすくなります。
6)夜遅くに飲酒をすることが多い
夜遅くに飲酒すると、歯磨きをせずそのまま横になってしまう、という方もおられるかと思います。
アルコールが悪いのではなく、たいていは歯磨きを忘れて寝てしまうことが原因で、虫歯や歯周病のリスクが上がります。
7)口呼吸をしている
花粉症やアレルギー性鼻炎などをお持ちの場合、寝ている間も鼻が詰まっていることが多く、そのために口を開けっ放しで寝ていることがよく見られます。
これを口呼吸といいます。口の中は乾燥し、イビキもかきやすくなります。鼻の疾患について治療で改善ができそうか、耳鼻咽喉科で相談してみましょう。
手術によって鼻の通りが劇的に改善することがあります。寝ている間も鼻呼吸ができるようになれば、お口の乾燥は解消し、睡眠の質も改善します。
8)歯ぎしり、くいしばりをする
歯ぎしり、くいしばりは本人が無意識の時に行われます。夜中寝ている間に歯ぎしりやくいしばりをしていると他人から言われても、そんな覚えがないという方がほとんどです。
人は歯ぎしりをなぜするのか、そのメカニズムや原因についてはストレスが原因とする説など諸説ありますが、まだ明らかにはなっていません。歯ぎしりやくいしばりは無意識のため、改善することが難しい場合もあります。
9)歯医者にはお口の中が悪くなってからでないと行かない
日本の医療保険制度は、病気に対する治療を補助する制度になっています。そのため、歯科医院に行くのは歯が痛い時しか行かない、という方が多いです。
海外では、歯を良好な状態で維持する「予防歯科」が重要視されています。メンテナンスは年の数回の通院だけで歯を綺麗な状態に保つことができるため、実はコストパフォーマンスがとてもいいのです。痛い思いもありませんので、いいことづくめです。
以上、皆さんどれか少なくとも1つ以上当てはまるポイントがあるかと思います。もしこの中に自分に当てはまる、もしくは思いつくようなポイントがいくつかあれば、さっそく今日からできることから改善してみてはいかがでしょうか?1つづつ減らして、お口を良好に維持していきましょう。