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サステナブル素材でできた歯ブラシとは 。実際のメリットやデメリット

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こんにちは。「南森町スマイリー歯科」「よしむらファミリー歯科」の院長を務める吉村 佳博です。

1、サステナブルとは?

2015年9月の国連サミットにおいて、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」として「SDGs」が全会一致で採択されました。SDGs(エス・ディー・ジーズ:Sustainable Development Goals)とは、持続可能な開発目標を指します。そして、その中にあるサステナブル(Sustainable)、サステナビリティ(Sustainability)とは、「人間・社会・地球環境の持続可能な発展」を意味します。

この言葉が世界的に使われる背景には、地球の環境汚染、温暖化、資源の枯渇といった様々な問題などがあります。CO2の増加だけでなく、海洋ごみ問題など地球環境の改善が急務になっています。

また人間社会の文明・経済システムの持続可能性という点では労働力も含まれます。例えば下請け企業に安く商品を作らせることで、下請けの生活が苦しいままで改善されない・生活を維持できない、というのはサスティナブルとはいえません。

2、歯ブラシのリサイクルは難しい

歯ブラシは世界中で年間に約35億本が消費されていると言われています。そのほとんどはリサイクルが難しいプラスチック製のため、日本ではほとんどが焼却ゴミとして処分されています。

しかし、化学物質過敏症などアレルギー体質の方には、プラスチック歯ブラシでも受け付けないという方がおられ、その場合には植物性の柄と馬や豚の毛などをブラシ部に使用した歯ブラシが求められていました。

歯ブラシはブラシ部分の磨き落とす力が弱くなるため、月1本のペースで交換することが理想とされています。

年間に12本を使い、ホテルなどの宿泊先での歯ブラシはその場で捨てて帰ることなども合わせると、これが一生では1人あたりでもかなりの本数になります。これが少しでも地球に優しい素材になれば、より持続可能な社会に貢献できるといえます。

3、サステナブル素材でできた歯ブラシとは

今回のテーマであるサステナブル素材の歯ブラシには、地球環境に優しいという点で「天然素材」と「リサイクル素材」の2種類があります。

持ち手である柄の部分にモウソウチクという竹などの自然の素材を使用したり、ブラシ部分に動物の毛を使って製作した歯ブラシがこれまでに発売されています。

なかでも、ブラシ毛部分に植物由来100%のヒマシを材料としたナイロン毛を使ったものは「ヴィーガン歯ブラシ」とも呼ばれます。ヒマシ製ナイロン毛はバイオプラスチックの1つで、石油から作られたナイロンとほぼ同じしなやかさがあり、やさしい磨き心地の歯ブラシになります。

また、生分解性プラスチックにも注目が集まっています。生分解性プラスチックの特徴は、時間が経つにつれて最終的に水と二酸化炭素へと分解され、自然界を循環することにあります。歯ブラシを買い替えるときは廃棄物の削減・再資源化にも着目してみてください。

普通の歯ブラシを交換するときは、歯ブラシ全体を取り替えます。しかし、電動歯ブラシを使われる方は、磨く力が落ちてくるとヘッド部分のみを交換します。このシステムを普通の歯ブラシにも応用した歯ブラシが販売されています。消耗するヘッド部分だけを交換できるようにし、まだまだ使える持ち手の柄の部分をリユースすることで、長く使う部分を多くする、というコンセプトの歯ブラシです。

さらには、歯磨き粉にもSDGsを応用し、ブラシ毛にナノミネラル加工を施し、歯磨き粉を使わなくても汚れを落とすという電動歯ブラシも販売されています。

4、竹を素材とした歯ブラシについて

前述の竹は成長も早く、強度と多少なしなやかさもあり、加工もしやすい素材です。これに土や海中で分解されやすい環境にやさしい材質のブラシ毛を用いることで、サステナブルな歯ブラシが続々と販売されています。

ヘッドも日本人に合わせてコンパクトになっていたり、カビなどが生えないよう工夫されたりしています。デメリットとしては、プラスチックの歯ブラシに比べると価格は上がります。

一方で、交換サイクルが長くなり、年間通してのコストを比較すると、プラスチック歯ブラシよりメリットがあるという体験談もあります。またユーザーによっては、ヘッドがプラスチック歯ブラシに比べて大きい、と感じる方も多いようです。

サステナブルな生活を目指す上では、このような竹を使った歯ブラシも一度試してみる価値は十分にありそうです。

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